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精液の研究は古くからされていて、古代ギリシャの哲学者であるアリストテレスは、『動物発生論』という著書の中で、精液や生殖について述べています。しかし、精子の発見は意外と遅く、歴史上はじめて顕微鏡を使って微生物を観察し、「微生物学の父」とも言われているアントーニ・ファン・レーべンフックが淋病患者の精液から精子を発見したはじめての人物で、1677年の出来事みたいです。
ただ、そのまますんなりと話は終わらずに1694年に、オランダの科学者ハルトソーケルは、精子の中に小人が体育座りをしている姿をいるという研究を発表しました。そして、精子の中に入っている小人をホムンクルスと名付けており、これが生命の種であると考えられていました。この考えは1875年にドイツの科学者であるヘルトウィッヒが、受精は精子の核と卵の核の合体であることを示すまで支持されていました。
今では身近な精子。ただその発見は350年前と思ったよりも最近なことに驚きつつ、これまで科学の発展に尽力している科学者に畏敬の念を禁じえません。
※実際のホムンクルスの絵は違うのでぜひ検索してみてください。