テストステロンは男性ホルモンのひとつで、9割以上が睾丸(精巣)で、残りは副腎で合成され、分泌されているといわれています。テストステロンはコレステロールから合成されていて、筋肉の量と強度を保つのに重要です。また、集中力やリスクを取る判断にもテストステロンが関係していることが報告されています※1。
テストステロンが低いと、メタボリック症候群、性機能認知機能、気分障害、内臓脂肪の増加、筋肉量の減少、貧血、骨密度の減少など様々な病気につながると言われており、他にも、うつ症状があるとテストステロン値が低いことが報告されており、男性のQOLにテストステロンはとても重要な働きを担っています※2※3。
テストステロンが低下する要因のひとつとして、睡眠不足や運動不足があります※4※5。また、毛髪の亜鉛の濃度が高い男性の方はテストステロンが高く、亜鉛の摂取がテストステロン維持に重要であるという報告があります※6。そのため、十分な睡眠と栄養・定期的な運動など生活習慣を正していくことが男性ホルモンのためにはとても大切です。
※1 Coates, J. et al. Proc Natl Acad Sci U S A 105. (2008):6167-6172.
※2 Muller, M. et al. J Clin Endocrinol Metab 90. (2005):2618-2623.
※3 Eskelinen, S. et al. Endocr Pract 13. (2007): 743-749.
※4 Zmuda, J. et al. Metabolism 45. (1996):935-939
※5 Schmid, S. et al. Clin Endocrinol 77. (2012):749-754
※6 Chang, C. et al. Biol Trace Elem Res 144. (2011):264-271