妊活というと女性だけに必要なこと、女性をサポートするのが男性の役割と考えている男性もいるかもしれません。しかし、WHOの報告によると不妊の原因の約半分は男性にもあると言われています。精子が作られる過程に日常生活での過ごし方や男性の健康状態が密接に関わっている部分があり、それらを改善していくことが男性の妊活になるのです。今回は男性ができる妊活ついて説明します。
妊活で男性ができることとして、男性の生殖機能をキープして妊娠させやすい体作りをすることが挙げられます。健康的な生活を送って体調を整えておくこと、男性の生殖機能を低下させない生活習慣を作ることなどがポイントになります。具体的にはどのような事ができるのか挙げていきます。
栄養状態が改善すると精子の状態がより健康になるといわれており、特に良い精子を作るために以下の栄養素の摂取が勧められています。
・亜鉛(前立腺や精巣に多く含まれる。牡蠣やレバー、牛もも肉などに多い)
・ビタミンE(抗酸化作用がある。過剰摂取に注意。ナッツ類、魚介類などに多い)
・ビタミンC(抗酸化作用がある。ブロッコリーやキウイなどに多い)
亜鉛は前立腺や精巣に多く存在しており、亜鉛が不足すると精子を作り出す精巣にも影響を及ぼします。
さらに精子は酸化ストレスに弱くストレスに晒されると妊娠できる力を弱めてしまうと言われており、活性酵素から細胞を保護するビタミンEなど抗酸化作用のある栄養素が多く含まれる食品の摂取も勧められています。
亜鉛やビタミン類などはサプリメントで摂取できますが、自己判断で過剰摂取ににならないためにもまずは意識的に普段の食事から摂ることをお勧めします。特に亜鉛は過剰摂取で他の栄養素の吸収を阻害してしまうことがあります。普段忙しくて栄養バランスを考える暇はないという方は医師や薬剤師などの専門家に相談の上、栄養サプリを摂取することも一つの方法です。
食事ではこれらの栄養素の摂取だけでなく、添加物が多いジャンクフードや糖類が多く含まれる食べ物などの摂取を減らして果物や野菜・乳製品など栄養バランスの取れた食べ物から様々な栄養素を摂る健康的な食生活を続けるのも大切です。どのくらいの食事量が必要かはそれぞれの体格や活動量に応じた適切なカロリー摂取量内に収まるよう調整しましょう。
葉酸は細胞分裂や増殖を助ける働きがあります。正常な精子の生成にも関係しており、葉酸を摂取することで受精確率を高めるのを助けたり、染色体異常を持った精子が生まれるリスクを減らしたりするとも言われています。
女性に対しては妊娠前から葉酸を摂取する事で、発達中の胎児に二分脊椎などの神経管欠損症が生じるリスクを減らすとされ、これは男性にも効果があります。
以下のオランダで行われた研究では、葉酸を摂取すると男性の不妊に対して効果が見られるかもしれないという結果が報告されています。1日に葉酸5mgと亜鉛66mgを併用して摂取すると正常な精子の数が増えたとしています。
Wai Yee Wong,et al;Effects of acid and zinc sulfate on male factor subfertility:a double-blind,randomized,placebo-controlled trial,Fertil Steril,2002 Mar;7(33):491-8
葉酸と言えばサプリメントを思い浮かべるかもしれませんがレバーや葉物の野菜(ブロッコリー、ほうれん草など)等にも含まれており、積極的に摂取する事をお勧めします。
葉酸はサプリメントで気軽に摂取できるからこそ、現在内服中の人や初めて葉酸を飲み始める人などは医師や薬剤師に相談して摂取するか決めることをお勧めします。
喫煙は精子の数を減少させ、多量のアルコールを飲むとアルコール代謝の時に出される酸化物質が精子に影響を及ぼす事があると言われています。
酸化物質は細胞にダメージを与え、特に多量のアルコールは精巣機能を変化させてテストステロンの分泌を低下させる可能性があります。
精巣が温まり過ぎると精子の生成が損なわれてしまう事があるため精巣が温まり過ぎないよう注意をするのも大切です。
精巣は他の身体の部位より体温が2、3度低い方が良いとされ、熱い風呂やサウナ、とてもタイトなブリーフやジーンズなどの着用は避けるようにしましょう。
また長時間のデスクワークがあるビジネスパーソンなどは座る時間が長くなることで陰部が蒸れて高温になりやすくなるので気をつけましょう。
ストレス過多など精神的な負担は性欲や性行為に悪影響を与えるだけでなくテストステロンの分泌や精子の生成を低下させます。また排卵日に性交を持つことがプレッシャーになってうまく性交ができないこともあったり、うまくできない事で気持ちが落ち込んでしまうこともあります。そのようなストレスが健康的な生活や夫婦で取り組む妊活を邪魔しないように体や心のバランスを取ることも欠かせません。
男性が取り組める妊活はこれだけではありませんが、まずは日常的に無理なくできるところから始めてみましょう。
栄養などに気を付けて他の生活の基礎がしっかりできていれば、気持ちにも余裕が生まれて女性の排卵に合わせた性交タイミングも取りやすくなるメリットも期待できるはずです。
妊活では男性ができることも多く夫婦一緒に取り組む事が大切です。しかし妊活を続けていても妊娠しない場合は夫婦で不妊専門の医療機関を受診する事も考慮して下さい。
冒頭でお話した通り不妊の原因の約半分は男性にもあると言われており、精液検査などで男性の精子の質や数などを調べて不妊の原因を見つけ出します。他にも血液中にある生殖機能に関わるホルモン値を調べるなど様々な検査が実施されます。
男性不妊の原因は「精路通過障害」「性機能障害」など要因は様々であり、女性側の検査と合わせて不妊の原因を導き、原因に沿った対処が必要になるのです。もちろ不妊の原因が全て分かるとは限りません。しかし男性も生殖機能のチェックを行う事で自分の体や妊娠のしやすさなどについて知ることができ有益といえるでしょう。
妊活で男性ができることはまずは生活習慣を健康的にして妊娠しやすい体づくりをし、夫婦で性交タイミングを合わせやすい状況を作ることが大切です。夫婦で頑張ってもなかなか妊娠しない場合は、できれば早めに不妊専門の医療機関の受診をお勧めします。
夫婦で妊活に取り組むことはお互いの絆を深めることにもなりますが、妊活で一番大切なのは夫婦が過度なストレスを感じることなく二人が同じ方向を見て妊活に取り組めるということです。夫婦で妊娠のプレッシャーを感じながら毎日を過ごしていると精神衛生上デメリットがあるだけでなく、夫婦の関係性にも影響を及ぼすこともあります。
あくまでも妊活はお互いがリラックスして取り組むものということをベースにして考えるようにすると妊活の男性の取り組み方も違ってくるはずです。
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妊活では男性も自分の精子を調べることが大切です。
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精液中の液体成分を知ることは、自分の男性機能を知る良いきっかけになります。
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